青森旅行('02.7.13〜7.14)A





4.竜飛岬B
 続いて竜飛岬灯台へ。灯台の脇には戦時に使用された監視台や砲台座の跡が残るなど、津軽海峡が戦略上重要だったことが伝わってくる。
観光地化されてはいるものの、天気の悪さも手伝ってか物寂しい雰囲気の場所だった。
売店を挟んで反対側の展望台の先にはさらに海に近い小山まで一気に下る遊歩道があるが、時折立っていられないほどの突風が吹くので断念。
時間も4時近かったので帰路に着くことにした。

 途中、岬にひとつだけあるホテルの脇に「津軽海峡冬景色歌碑」なるものを発見。確かにこの地が有名になったきっかけが
この曲であることは疑いようもないが、歌詞の2番(ごらんあれが竜飛岬〜)が大きく強調された石碑と、歌碑の前にあるボタンを押すと
大音響で石川さゆりの声が聞こえてくるのはまったく興ざめだった。

 帰り道は、半島の西側を通ってしじみで有名な十三湖を抜け金木町というところで「斜陽館」という看板を発見。太宰治の小説で有名な場所だ。
閉館時間を過ぎていたため外側から眺めるだけだったが、曲がりくねった駅前の商店街を抜け、「斜陽」館という名前の豪邸を拝んできた。

 そこからはひたすら国道を走り、19時過ぎにホテルにチェックイン。駅前でレンタカーを返却して一日目の旅を終えた。



竜飛岬灯台、戦時に使用された監視台、あとは落ちるだけ・・・、岬から麓の港を望む



津軽海峡冬景色歌碑、斜陽館、今回の旅の相棒



5.青森グルメ
 さて、お待ちかねの夕食。青森と言えば海の幸・山の幸両方とも豊富と聞いているので楽しみだ。観光パンフレットも見たが、
地元の人に聞くのが一番と思い、レンタカー屋の方にお聞きしたところ、駅から歩いて5分の「西むら」という店で青森人以外の口にも合う
郷土料理が食べられるということで、早速行ってみることにした。(青森は味付けが濃く他府県の人には合わないことが多いらしい)
 メニューは単品の海鮮山鮮からコースまでバラエティに富んでいるが、中でも郷土料理盛りだくさんの「だんな衆」コースを注文。
付出しのもずくでビールを堪能していると、刺身から始まってほや、海草、茄子田楽、かぶのがっくら漬、名物じゃっぱ汁、そして仕上げは
ほたてご飯にいちご汁と、まさに郷土のうまいものオンパレードである。ちなみに、じゃっぱ汁とは魚のアラと野菜を味噌仕立てにした汁で、
この日の魚はタラだった。アラと言っても身がたくさんついていて、これだけでもご飯やビールが進む。いちご汁とは苺の汁ではなく、
ウニの吸い物のこと。温かい出汁につけたウニが苺のように見えることからこの名がついたそうだ。
半日以上車を運転していた疲れにビールが加わって、心地よいほろ酔いも手伝ってゆったりとした夕食を楽しんだ。

 大満足の夕食後は、海岸沿いにある観光物産館の展望スペースに上ってみることにした。青森の夜景といってもあまり期待はしていなかったが、
予想通り特筆すべきものではなかった。9時過ぎというのに街のネオンや明かりが既に少なく、かろうじてベイブリッジが海産物メーカーの
看板越しに申し訳なさそうに光っている程度。そのベイブリッジですら展望スペースがクローズする前に早々と消えてしまっていた。
この展望台スペースは、夜よりも天気のよい昼間に八甲田山でも望むために訪れるのがちょうどいいかもしれない。

 人気のない展望スペースを後にし、宿に戻って青森滞在一日目を終えた。



郷土料理の「西むら」、まずはもずくで一杯、もりだくさんの「だんな衆コース」、店内の様子


夜の青森市街、観光物産館アスパム、ベイブリッジ、お粗末な夜景



6.八甲田丸
 翌朝はあいにくの雨模様。今日は市営バスの観光ツアーバスで観光地を巡る予定だ。ツアーは各地を回り、駅から徒歩5分の八甲田丸で終わる
予定だが、時間節約のためにバスが発車する9:45までに、9時から始まっている八甲田丸を見に行くことにした。そもそもそのつもりで
既に前日に入場券付きチケットをもらっておいたのだ。(八甲田丸の入口では怪訝な顔をされるが、入場は可能だった)
 全国どこでも一緒のマックで朝食を済ませ、小雨の中を八甲田丸まで歩く。青函連絡船と言えば、3月の函館旅行で 摩周丸を見ていたが、
摩周丸との大きな違いは貨車を積むスペースが見学できることだ。往時の風俗を再現したスペースや操舵室を見学後、
エレベーターで船底に下りると、当時のままのディーゼル機関車、郵便専用車、特急列車の客車などが展示されている。間近で見ると
さすがにその大きさには圧倒される。30分ほど見学していたが、バス発車の時間が来たので駅に戻ることにした。


どこにでもある朝マック、八甲田丸、当時の客室の様子


操舵室、列車の展示、船のエンジン(V16×4基!)