旅行編1.Daytonヒコーキな旅


ロッキード コンステレーション(Dayton Air Showにて)




1.USAFM(2月某日)
 USAFMとは、United States Air Force Museum(合衆国空軍博物館)のこと。
シンシナティから北へ1時間強走ったデイトンという街に、大きなエア・ベース(空軍拠点)と共に
全米最大の博物館がある。米国最大ということでその存在はよく知れ渡っており、
こんなに近くにあるのだから、ということで早速冬の寒い日に出かけてきた。
ちなみにオハイオ州は、ライト兄弟が生まれ育った『Aviation(航空)生誕の地』として有名。
(但し、ライトフライヤー1号で初飛行に成功したのはノースキャロライナ州)

 インターステート75号をひたすら北上すること1時間、看板に従っていくと割りと簡単に到着。
東京ドームかと思うような巨大な体育館5個の中に、ライト兄弟以前の黎明期から始まって
現代のステルス戦闘機まで、これでもか!というくらい飛行機が展示してある。
それでも10機ほどは、中に入りきらず外に展示してある始末。軍用機を中心にとにかく飛行機だらけ!
尚、ライト兄弟関連の目玉ということでは、ライトフライヤー1号の羽に実際に使われていた
布が展示されている。


UFAFM外観。オリバー&ウィルバー・ライト兄弟、羽に張られていた布


初期の飛行機、B29、巨大な軍用機(屋内展示!)

 このUSAFMの最大の見所は、エアフォース・ワンばかり集めた展示場。
歴代・各種のエアフォース・ワンを集めて展示されているのは全米広しと言えどもここだけ。
シャトルバスで5分ほど離れた軍用地内にある。当然、立入りには身分証明書の提示を求められる。
館内は、B727、ダグラスDC3等、リタイアした各種エアフォース・ワンが展示されている。
ちなみにエアフォース・ワンとは、「この飛行機がエアフォース・ワンだ」と言うより、
大統領が「大統領として搭乗している飛行機」のことを「エアフォース・ワン」と呼ぶそうだ。

 とにかく1日ではとてもゆっくり見切れない量の展示品があり、歩き回るだけでも一苦労。
昼過ぎから閉館の17時まで、少し駆け足ながら、珍しい古い飛行機から大きな飛行機、
そしてエアフォース・ワンまで見れたので、飛行機好きにはかなりおトクで楽しい博物館だった。
ちなみにワシントンDCにあるスミソニアン博物館よりこっちの方がはるかにでかい。



エアフォース・ワン(B727)、大統領席、こういう小さいのもエアフォース・ワン



2.Dayton Air Show(7月19日)
 日本にも自衛隊を中心とした航空ショーはあるが、アメリカの規模は当然それ以上だ。
中でもデイトンの空軍基地で行われるDayton Air Showは全米1の規模を誇る。
今年はライト兄弟の初飛行から100周年という航空界にとっては記念の年で、
エア・ショーも盛大に行われると聞いて、会社の皆さんと出かけてきた。
 さすがに年1回、しかもAviation100周年となれば人出も激しく、
快晴の天気もあってか高速道路の2つ手前出口辺りから並んだり、
会場となるデイトン空港には午前中から椅子を並べた人々であふれかえっていた。


デイトン空港、小型飛行機、椅子を並べてピクニック気分

 エアショーの目玉と言えばアクロバット飛行。アメリカで有名なのは米海軍所属の
ブルーエンジェルスだが、今年は100周年ということで、米空軍のサンダーバーズ、
加空軍のスノーバーズも参加して、豪華な競演となった。
上空数十メートルという低さを数百キロで飛びながら、数メートル単位ですれ違う様は
迫力満点。思わずぶつかる!と叫びたくなることもしばしばだった。
アクロバット以外にも、空中で静止できる戦闘機ハリアーや、ステルス戦闘機、
俳優のジョン・トラボルタが所有するジェット機も登場し、
さすがは全米随一のエア・ショーだった。


ブルーエンジェルス、スノーバーズ、ジョン・トラボルタ号


戦闘を模した演出、往年の名機・ダグラスDC3、貨物機スーパーグッピー


END