沖縄・北海道旅行記('02.4.28〜5.2) A




5.沖縄グルメA(4/29・月)

 今回お世話になった宿は、国際通りから南東方向へ公設市場を抜け壺屋と呼ばれる焼き物屋街に行く間にある「三和荘」というビジネスホテル。
一泊3500円という安さと、国際通りまで歩いて5分ほどという立地に惹かれてしまった。シティホテルのような行き届いたサービスは望めないが、
必要な環境は整っており充分快適に過ごすことが出来る。無論食事はつかないため、翌朝は朝食を取る場所探しから始まった。
 宿のお兄さんに聞いてみると宿の裏に中華料理屋があるとのこと。朝から中華?とも思ったが、精進料理だと聞いて行ってみることにした。
店はいわゆる「めし屋」風情でとても素朴な雰囲気。メニューはどれも安価だが、10種類近く並んだ惣菜+ご飯・おかゆ・スープが食べ放題で
500円という朝食バイキングはとてもおトクだ。精進料理なので、豆腐・油揚げ・こんにゃく・野菜ばかりを使っており腹にもやさしく体にもよい。
台湾から嫁いできたというとても気さくな店のおばちゃんと合わせ、気持ちよい朝食を取ることができた。
沖縄風中華で精進料理と、特徴ある料理で口に合わない人もいるかもしれないが、近くに宿泊していたら是非訪ねて頂きたい店だ。



今回の宿「三和荘」、精進中華「金壺中華食堂」、並ぶ惣菜&朝食バイキング・沖縄タイムス



6.首里城公園

 腹ごしらえが済んだところで、レンタカー屋の送迎バスでレンタカー屋へ。今日の車はスズキ・スウィフト。2人で回るなら充分の大きさだ。
特にここだけは行かねば!という場所があったわけでもないので、まずは観光地めぐりをすることにした。
那覇市内近場からということで最初はやはり首里城公園だ。近くのレンタカー専用?駐車場に車を止め、園内へ。まず我々を迎えてくれるのは
2000円札でもおなじみの守礼門だ。赤い色や屋根瓦の風情に中国文化の影響を強く感じる。門には「守礼の邦」と刻まれているが、
「琉球は礼節を重んじる邦(くに)」という意味だそうだ。大陸・台湾や日本との交易で栄え、対外関係を重んじてきたであろう琉球の歴史を
よく表しているような気がする。尚、往時、門の中央を通れたのは王や王族のみで、下々は両脇の柱の間を通らねばならなかったらしい。
(当然、今回私が中央突破したのは言うまでもない)
 続いて「世界遺産」の碑。「関連遺産群」とはなんとも曖昧な定義のような気がするのは私だけだろうか?
園比屋武御獄石門、首里城郭第1の門・歓会門を抜け、本殿への階段を上っていく。瑞泉門、水時計があったという漏刻門を通って登りつめると、
首里城の特徴である「朱塗り」の大きな建物「奉神門」が現れる。文献も写真もない中で、戦災で焼け落ちたこの朱塗りの壁と赤レンガの屋根瓦を
再現した時の苦労話は、某放送局のProject-という番組でも取り上げられていたのでご存知の方もみえるだろう。
いかにも中国風の色、といった風情で、北京の故宮に通じるものがあるような印象を受ける。
 ここからは有料ゾーンで、2000円札が使える自動券売機で入場券を購入。御庭を囲む正殿・南殿・北殿すべてに入ることが出来るが、
特に正面の正殿は外観も内部もすべて朱塗りでさすがに存在感があった。
今回訪問した中では、この首里城が距離・文化圏ともに沖縄が日本より大陸に近いということを最も強く感じさせる場所だった。



守礼門、世界遺産です!、園比屋武御獄石門、歓会門


瑞泉門&漏刻門、那覇市方面を望む、広福門、正殿



7.ドライブ&沖縄グルメB

 首里城を後にし、次は北へ向かうことにした。沖縄本島は3〜4時間もあれば一周できてしまうくらいの広さで、南部の那覇から
北端を目指すこともさして難儀ではない。寄り道しつつ行けるところまで行こう、ということで高速を走らせた。途中で雨が落ちてきて
いくぶん涼しさが戻ってきたが、さすがにここは南国、パーキングエリアで見る植物も南国風である。
 宜野湾市、沖縄市、読谷村を抜け一気に名越市まで到着。ちょうど昼食時間だったので、観光ガイドに載っていた商店街にある店を探すが
一向に見つからない。この商店街だけでなく沖縄北部全体に共通して感じたことだが、商店街と言えども活気がなく、人影も少ない。
適当に探したところであきらめてさらに北上を続けることにした。途中でやっと道の駅を発見し、沖縄そば&沖縄のおやつ、サータアンダギーの
昼食にありつくことができた。



南国です!、重宝する道の駅、沖縄そば&サータアンタギー、曇天の海



8.やんばる保護センター

 昼食後、最終的な行き先は海中展望塔に決めていたが、それ以上に時間があったので、さらに北上。「やんばるの森」なのだから、
やはりやんばるくいなに関係するものを見たい、ということでやんばる保護センターに行ってみる。ここに行けばやんばるくいなを
見れるのではないか、というかすかな期待もあったが、当然写真と資料があるだけだった(^^;
国道からも外れて奥まったところにひっそりとあるセンターだが、どちらかというとお子様向けの資料館で、早々に退散した。



野生生物保護センター、お子様向け、かなり深刻なようです



9.海中展望塔


 やんばる保護センターを後にし、海中展望塔へ。海岸から突き出た桟橋の先にある塔を海底近くまで降りて行って、ぐるり360度
珊瑚礁や優雅に泳ぐ南海の魚をウォッチングできるスポットで、泳いだりダイビングをするつもりがない私のような観光客が、手っ取り早く
沖縄らしい美しい海を体感できるスポットだ。
 展望塔は、ブセナ・リゾートというリゾート地の一角にあり、駐車場から展望塔まではきれいなプライベートビーチが続いている。
ホテルの裏手には沖縄サミットの会場「万国津梁館」があるなかなか立派なリゾートだが、ゴールデンウィークにも関わらず人影はまばらだ。
 桟橋から10mほど下の海面を覗き込むとそこでも魚の姿が見え、エサが販売されているので早速ためしてみに購入。
ドッグフード状のエサを海面に投げ込むと、池の鯉よろしく一気に魚が群がってきた。彼らもここでえさがもらえることはよく知っているようだ。
 急な螺旋階段を海底まで降りると、船の窓のような丸窓がいくつもあり、そこから海中を眺めることができる。透明度満点とはいかないが、
間近に泳ぐ魚を眺めているとゆったりした気分になってくる。同じブセナリゾート内には「グラスボート」という、船底がガラスでできた
遊覧船もあり、私のように沖縄に来て泳がないという観光客の方には、展望塔とお好みのどちらかを楽しまれることをお勧めしたい。
ちなみに、沖縄中部にかつて「とまりん」という本格的な潜水遊覧船もあったが、不採算のためかすでに廃業してしまっている。
(最新の観光ガイドでも紹介されていたので注意されたし・・・)


海中展望塔 @


海中展望塔 A